ありがとう熊さん

食品スーパーのおやじが、生き方について辛いことも楽しいことも含めて、心を込めて書かせてもらいました。

愚痴を言うのは勝手だけど、相手を選んでませんか?この人なら言い返さないだろうと舐めてませんか?

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あなたは愚痴を良く言う方ですか?

実は、私は愚痴をよく言う方です。分かってはいるんですよ。あまり周囲に良い影響を与えないってことは。

でもね、暑い時は暑い。辛い時は泣きそう。言いたくもなるんです。でも、この愚痴を言いたくなる気持ちってね、言えば言うほど終わりがないというか、いくらでも言えてしまうから、どこかで自制しなきゃなって思うんです。

これは、周囲の人のためと言えば聞こえはいいけど、一番は自分のためなんです。

愚痴は聞いてくれているうちが華

怒られているうちが華の半パクリなんだけど、本当にそう思うんです。愚痴って一時的に気持ちよくはなるんです。

自分の中にある毒を吐いているという感覚でね。それで、周囲の人もある程度は大目に見てくれている時はちょっと甘えてみたりしてね。

でも、周囲の広い心に甘えているうちはいいと思う。一番怖いのはどんどん気持ちが大きくなってきて、「あっ、許されているんだ」って心のどこかで甘えが芽生えてくるんです。

こうなると大変。どこかで地雷を踏む恐れが出てくるんです。いつどこで?っていうのは神様しか分かりません。そんなことに気付かされた出来事をシェアしますね。

レジが混みあい、イライラするお客様

私は現在、食品スーパーに勤めています。その日はとても混みあっていてレジに長蛇の列が出来ました。レジ打ちの従業員も並ぶお客様も口には出さないけれどイライラしていたと思います。

「早くしろ」と後ろでブツブツ言うおじさん

一人の青年のお会計の時、その後ろで「早くしろよ」「こっちは急いでるんだ」とブツブツ文句を言うおじさんがいました。青年はその時何も言わずにお会計をすませました。

「最近の若いやつは」と怒るおじさん

青年がお会計を済ませた後、おじさんは「チッ」と舌打ちし、「こっちは急いでるのに、最近の若者は駄目だ」とぶつぶつ言いました。ちなみに私の目から見て青年は対してモタモタとお会計をしていたわけではありません。普通でした。

いきなりの青年の怒鳴り声にビクッとしました。

おじさんのお会計が終わり、おじさんがお買いものの袋詰めをしようとした時、青年は近づき、「おい、お前、何をさっきからブツブツ言ってるんだ」と怒鳴りました。さっきまで大人しそうにしてた青年の大きな声に近くにいる私までビクッとしました。

「知らん」ととぼけるおじさん

青年はとても、怒った修羅の表情をしていました。近くで見ていた私も、ちょっと怖い。そう思いました。おじさんはうつむき、小さな声で「知らん」ととぼけました。

「お前、見た目で判断してるやろ?」

青年は自分の服を手で指差し「こんな格好してるから、こいつは怒らないと思ってブツブツ言ったんだろ?」と言いました。青年はジーパンにトレーナーという普通の服をきていました。

青年がもし、ヤンキーのような怖い人が着るような服を着ていたら、おじさんはブツブツ言わなかったんじゃないか?と思ったのだと思います。おじさんはさらに小さな声で「知らん」ととぼけました。

おじさんは完全に言葉を失いました。

「オイ、どうなんだ答えてみろ?」青年はおじさんに詰め寄りました。周りの人も「当然の報いだ」というような感じで見て見ぬふりでした。おじさんはバツが悪そうな表情をして、黙ってうつむき、逃げるように帰っていきました。

自分よりも弱そうな人にイライラをぶつけるおじさんへの制裁

人間だれもがイライラする時はあると思います。レジで大きな列に並ぶのは大変なストレスだと思います。その時、自分よりも弱そうな人を見つけてイライラをぶつける。そんな事を繰り返していたら、いつか痛い目にあうと感じた出来事でした。

いかがでしたでしょうか?

多分、おじさんのは普段から良く愚痴を言っていたのではないかと私は思うんです。しかも、自分には言い返さない人ばかりにね。

この自分には言い返さないであろうという甘えはね、このおじさんだけでなく、私にも多くあるんです。

私も、職場の心優しいパートさんの前では、泣き言を言ったり、忙しい時は愚痴を言ってみたりと甘えてしまうことがあるんです。

でも、たまにだから大目に見てもらえるということもあるんですね。一番怖いのは、大目に見てもらえているうちが華と言うことでね、ほどほどで自制することが必要だと思うんです。

職場では、愚痴の一つも言いたくなることは多々あると思います。そんな時思うのは、相手を選んで言ってないかな?と言うことです。

正直言って、私は選んでいると思います。もし、相手が社長だったとしたら、愚痴のかけらも言わないでしょう。

おじさんと青年から学んだこと

愚痴を言う時ってね、無意識に相手を選んでいるということです。「この人なら受け入れてくれる」「この人なら言い返さないだろう」という考えです。

青年は、その気持ちを敏感に察知して、おじさんに怒ったのでしょう。

「こんな服を着ているからということで俺のことをなめてたんだろ?」の言葉におじさんは否定しましたが、そういう気持ちはあったと思われます。

これが好青年ファッションの若者ではなく、あきらかにあっち系の人ならおじさんは愚痴を言わなかったのではないかと思うのです。

ここで私が学んだことは、愚痴の一つも言いたくなる。でも、それが許されているうちに相手を舐めた気持ちが生じると言うことです。

どこかでブレーキをかけなくちゃおじさんのように地雷を踏むんでしょうね。