ありがとう熊さん

食品スーパーのおやじが、生き方について辛いことも楽しいことも含めて、心を込めて書かせてもらいました。

「男子3日会わざれば刮目して見よ」新人アルバイトの成長を認める

驚くほどの成長を遂げる

食品スーパーのおやじです。学生時代のアルバイトとして期間限定で勤めてくれる学生さんが多く、数多くの学生アルバイトの成長をこの目で見てきました。

多くの子は、学生時代の初めてのアルバイトで、入ってきたばかりのころはは頼りない感じがあり、「大丈夫かな」とこちらが心配することが多いです。

しかし、卒業するころには、みんな驚くほどの成長を遂げ、「あの子がここまでしっかりと成長してくれたんだ」と感慨深いものがあります。

上司が気付かぬうちに部下は、たくましくなっているものです。それは、はるか昔の時代から、そうだったようだ。

男子3日会わざれば刮目して見よ

中国の3国時代(3つの国に分裂して争っていた時代)の話。呂蒙という強い武将がいました。しかし、無学でした。

その呂蒙に「学問を学んだほうがいい」と国王である孫権は諭しました。しばらくして、魯粛という武将が呂蒙の陣営を通りがかりました。

魯粛呂蒙の勇敢さを認めていたが、無学である彼を軽んじて挨拶にいきませんでした。しかし、ある人から、「呂蒙を以前と同じように思って接してはいけません」と諭されたんです。魯粛は「そういうことなら」と挨拶にいきました。

すると呂蒙魯粛が想像していた以上の学問を身に付けていたのです。驚く魯粛呂蒙はこう言った。

「男子3日合わざれば刮目して見よ」と。

お互いの成長を認め合う風土があった呉の国

男というものは3日もあれば大きく成長をすることがあり、目をこすってしっかり見なければいけないという意味です。

これは3国時代の中でも、人の団結力に恵まれた呉の国のエピソードです。その背景には、お互いの成長を認め合う風土があったのでしょう。私たちもそうあるべきだと思うような出来事がありました。

4コマ漫画(新人だと思っていた男が教育係になっていた)

f:id:robakuma:20170704211657p:plain

 

f:id:robakuma:20170704211708p:plain

 

f:id:robakuma:20170704211719p:plain

 

f:id:robakuma:20170704211733p:plain

新人が新人を教えているという違和感

入ってまだ1年ほどだろうか、まだまだ新人のイメージが抜け切れていないアルバイトの山本君。その彼が最近入ったばかりの新人アルバイトの岡本君に率先して指導をしていたそうです。

「もうちょっと急いだほうがいいよ」というような声がパートさんの耳に入ってきたのです。違和感抜群だったのでしょう。それをパートさんは私に「ちょっと聞いてくださいよ」と話しかけてきたんです。

私たちのイメージでは、山本君は、非常にゆっくりと仕事をするタイプに見えるんです。マイペースです。アルバイトの中でも品出しはとても遅い方でしょう。

そんな彼が最近入ってきたアルバイトに気合を入れていたのです。私は心の中で思いました。「急げと言うがあんたも人のことを言えないほどゆっくり動いているだろ?」と言うことです。

しかし、余計なことは言わない方がいいでしょう。

人に指導をするということは、それだけ新人意識が消えてきたということです。自分が新しく入ってきた人のお手本にならなくちゃと言う意識改革です。

我々の頭の中では、まだまだ新人扱いの山本君です。しかし、確実に成長をしているという証拠をみました。

ここは「男子3日合わざれば刮目して見よ」です。かつて、三国時代に、鉄の団結力を誇っていた呉の国のように、お互いの成長を認め合い。喜び合う。それが成長を見守るということでしょう。