夢見がちな人は人参詐欺にご注意くださいませ
人参詐欺というものがある。
大きな人参をぶら下げ「これが欲しければ私の言うことを聞きなさい」とその気にさせる。
「よし、そういうことなら、この人を信じてついていこう」と思うターゲット。
しかし、しばらくしてから人参詐欺師は、手のひらを返したように「このままでは大きな人参は手に入らない。でも小さな人参なら私の言うことを聞けば手に入る」と言うのだ。
すると、人参に心を奪われた人は小さな人参でも言うことを聞いてしまうのだ。
分かりやすい例を出すと、テレビに出る有名人を夢見て上京し、タレント事務所に所属したが現実の壁の高さに絶望させられ、低い壁のAV方面からチャンスをつかんだらどうだろうという口車にのせられる女性がいる。
いつまでたってもチャンスが来ない人の弱味につけこむ卑劣な手口だ。
夢を中途半端に叶えられない人の特長の一つに、夢を叶える壁の高さに絶望して、詐欺師から目の前に差し出された低い壁を越えれば高い壁も越えられると勘違いさせられることだ。
外側から見れば、そんなことはあり得ないという話でも、その世界で真剣に生きている人にとって、可能性が低くてもそこに賭けてみたいという気持ちが生まれる。
僕たちには子供のころから、ホップステップジャンプと段階を踏んで成長できた記憶があり、簡単な問題をこなすことで難しい問題を解ける学力がつくなどの経験があるため、社会でもハードルの低い世界を踏み台に目的とするハードルの高い世界に行けると勘違いしてしまう。
現実もゲームの世界のように簡単なステージで経験値を上げて次のステージに行けることがあるが、実際はどんなにそこで経験値を上げても次のステージの扉の鍵は渡されないことが多い。
一応、人参詐欺で騙されやすい人の特徴も書いておこう。タレント、作家、セミナー講師、何かで独立をしたいと夢見る人たちだ。
さらに現実に不満足であればあるほど心を奪われやすい。
人参詐欺師は、大きい仕事と言う名の人参をぶら下げターゲットに近づいてくる。
例えば、ターゲットを独立を夢見る若者だったとしよう。
すごく儲かるようなビジネスという人参をぶら下げられ、ターゲットがその気になったところで、人参は小さくさせられる。
「すごく儲かるビジネスはをするには実績が無ければいけません。なのでまずは、このビジネスで実績をあげてください。そこで実績が認められれば、大きなビジネスに移行出来ますよ」と。
もし、最初からこの手口を知っていると、みんな断るだろう。
「話が違うだろ?」と。
しかし、不思議なもので人間はなかなか断らないものだ。
一旦、人参に心を奪われると、人参が小さくなっても、「話が違う、そんな小さな人参はいらない」と言えないものだ。
小さくても人参。これを受け取れば次は大きな人参がもらえると勘違いする。
しかし、大きな人参はよほど頑張らねば与えられない。
人参詐欺師は、はなから大きな人参をあげる気はなく、小さな人参を与えて、カモを働かせるか、金を持ってこさせるかをするのが目的だ。
心当たりのある方はご注意くださいませ。