ありがとう熊さん

食品スーパーのおやじが、生き方について辛いことも楽しいことも含めて、心を込めて書かせてもらいました。

「運」をだしに使う商売はたちが悪い。

世の中には目には見えないものをだしにつかい金儲けをたくらむ人間がいる。

神様、幽霊、超能力、運などだ。

この中で、最も幅広い人たちを混乱させることが出来るものだ「運」だ。

なぜなら、「あ~今日は運が良かったな」「あ~、今日は運が悪かったな」などと運を感じることは実に多い。

では神様、幽霊、超能力などは日常で感じることがあるだろうか?人によっては感じる感じないというものがあるだろうが、一般的に運の善し悪しほどは感じないのではないだろうか?

なので、目には見えないものの中で、最もその存在を感じやすいと言えるのが運だ。

金儲けをたくらむ人間はそこに目を付けて、自分のノウハウを信じれば運が開けるなどと言って人々を惑わせる。

では、運と言うものは本当に引き寄せられるのか?よく見かける説で「運がいいと思い込むことで運が良くなる」というものがある。

「ついてる」と何度も唱えることで「ついてる」という状態になれるというものだ。

これは神様を信じない人もコロッと信じてしまう。超能力を信じない人もコロッと信じてしまう。お化けを信じない人もコロッと信じてしまう。

なぜなのだろう?神様を肌で感じない人も運は肌で感じられるからだろう。

「あ~、運が良かった」という出来事に遭遇すると、自分の日頃の行いが良かったからだと思ってしまう。自分が引き寄せたと思ってしまう。

しかし、運を引き寄せようと努力しても無駄に終わることも多い。

それでも、運は引き寄せられたと思ってしまうのは、運は回ってくるものだから、まったく運が回ってこないことなどないのだから、回ってきたときに「やっぱり引き寄せられた」となるのだ。

パチンコでもずっと打ち続けていたらいつかは当たりを引く。

競馬も買い続けていたら、いつかは当たりを引く。

ビジネスも、成功することもあれば失敗をすることもある。

成功したときはアドレナリンがドバっと出て、体中が「報われた感」でいっぱいになってしまう。

そうして「運は引き寄せられた」という説を自分の中で強固なものにしてしまう。

「運がいい」と思い込むことは人生を前向きに生きるという意味ではプラスになるだろう。

しかし、目には見えないものの中でも肌で感じやすい運をだしにつかい「幸運のノウハウ」を売りつけてくる人が多い。

こういった人たちは何の専門的知識がなくても「運」はだしに使えることを知っている。

ネット上では年収1000万稼ぐ方法を発信しているのをよく見かけるが、ほとんどは方法ではなく心構えだ。

「宇宙の流れにのりましょう」とカモのお金を自分に流そうとするスピ系。その人を信じれば自分は成功できると盲信させられる。

運を出しに使う商売はたちが悪い。神様を信じない人まで盲信させてしまう。

「年収一千万円を引き寄せる」

そういった人たちを盲信してしまうと、運を引き寄せるどころか、その人たちの養分となって終わってしまうだろう。