ありがとう熊さん

食品スーパーのおやじが、生き方について辛いことも楽しいことも含めて、心を込めて書かせてもらいました。

出版社からブログ書籍化の相談メールが来たけれど出版出来ませんでした。

大手の出版社からメッセージが来ました。

「あなたのブログをぜひ書籍化してみませんか?」

そんなメッセージが来てくれたらいいな~と思っているブロガーさんは多いのではないでしょうか?

今回は、そんな夢のようなメッセージが来ても、このような残念なことになるかもしれないよというお話をしたいと思います。

実は、このブログ「ありがとう熊さん」に大手の出版社からメッセージを頂きました。

ブログのサイドバーにあるお問い合わせフォームからです。

ほぼ原文のまま、個人が特定できないように加工して載せますね。

ロバート・熊様 初めてご連絡を差し上げます。ビジネス書編集部の〇〇と申します。 ロバート様のブログを拝見し、大変興味深く覚え、ご連絡を差し上げた次第です。 連絡先がわからず、こちらに メッセージ致しました。(株)〇〇〇〇では今、人気ブログの書籍化作品が多数ヒットしております。 ビジネス書の分野も例外ではなく、ブログの読者数アップから携わり、 書籍化まで二人三脚で書籍を刊行するケースが多くなっております。 というのも、弊社での刊行基準がUU数(毎日1万以上)となっているためです。 この段階では、書籍化を弊社でお約束するものではございませんが、 私個人といたしましては、ロバート様のブログの書籍化にむけて 企画段階からいろいろお話ができればと思っております。 ロバート様のご都合がよければ、一度お会いさせていただく ご機会をいただければ幸いです。 お忙しいところ、メールをお読みいただき、ありがとうございました。

本当でしょうか?騙されていませんか?

すごく驚きました。誰もが知る大手の出版社です。絵日記ブロガーが多く出版している出版社と言えばピンとくる人もいるかもしれませんね(汗)。

どうやら、この僕に会いたいそうです。本当なのでしょうか?騙されていないでしょうか?

大手の出版社を名乗っている偽の業者かも?そんなことも考えました。しかし、まずはお会いして話をして、実際の出版社の事務所に訪問出来ればそんな不安もなくなるだろうとこのメッセージに返信しました。

気づくのが遅かったです。

もちろん、僕が疑っていることは隠してですけどね。 

しかし、このメッセージ3月に来ていたのだが、スルーしていて4月に気付いたのです。気づくの遅かった。

「ぜひお会いしたいです」という僕の返信に、さっそく出版社からメッセージが返ってきました。これがこちらの文面です。

いつもお世話になっております。㈱〇〇〇〇の〇〇です。ご連絡をありがとうございます。実は私が4月より書籍課を離れまして、7月オープン予定の社会人向けサイト(領域はビジネス、自己啓発、英語、資格、お金など)の運営を行っております。ただ、書籍編集課と同じ局で連携しておりますので企画書などを担当編集におつなぎできるかと思っております。企画についてはUU数が求められるため、企画書をいただく前に一度日のUU数を教えていただけますでしょうか?データのキャプチャ画面などいただけると大変ありがたく存じます。また、企画書などももしありましたら、いただければ書籍担当者にあわせてお渡しいたします。また、私も新サイトではブロガーさまの自己啓発や学びに関する体験記などを掲載する編集担当でもありますので、もしご興味がありましたらぜひご尽力いただければ幸いです。書籍担当でしたら話が早かったのですが申しわけございません。できるだけロバート様のお力になれるよう尽力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

UU数のハードルの高さに驚く。

なるほど、書籍担当を離れたんですね。もっと早くメールに気付いていればと、後悔先に立たずです。

はてなブロガーさんで、お仕事のご依頼があるかもとお問い合わせフォームを設置している人いますよね。

僕のように後悔しないように、こまめにチェックしてくださいね。

でもこのメッセージによると、UU数次第では別の編集者さんが興味を持ってくれるかもしれないということです。

で、UU数ってなんでしょう?調べると、ユニークユーザー数の略でブログに訪問してくる人数のことでした。

ちなみに、この出版社が求めているUU数は一日1万以上。なんだそのハードルの高さは?無理だ。その半分もない。いや、半分どころか全く届きません。

その昔、記事がバズった時はそれぐらいあったと思うけど、そんなことは一時的なものです。それでも、少しの望みにかけて直近の数字を送ったのです。

すると、今度はこのようなメッセージが返ってきました。

いつもお世話になっております。㈱〇〇〇〇の〇〇です。ひとつ、ご相談がありご連絡を差し上げました。もし書籍編集部のほうで企画が通らない場合のご相談になります。私がいま運営するウェブサイト(7月オープン予定)のほうでは、電子版の作成が可能です。たとえばいただいた原稿の3分の1ほど掲載し、電子書籍として刊行してPRを図るということはできるかもしれません。 もしウェブでバズれば、電子書籍から紙版という流れもできるかもしれません。ご検討いただければ、幸いです。

僕は、これを断りました。

ちなみに、僕の知っているブロガーさんは、この7月からオープンしたサイトでライターをしています。

なので、この話はいたずらメールではなく本当でした。

これを断る時、僕の心の中で葛藤が生まれました。

最初に紙の本で書籍化の相談メールがきたのです。そこで僕は、書店に並ぶ紙の本を出すことが出来るかもという気持ちになっていました。

喜んでいたのです。それが電子書籍として刊行してPRを図るという話に変わりました。でも、それでもいいかな?という気持ちになりました。

これが逆に最初から電子書籍を刊行しませんか?という相談メールだったとしたら100%断っているでしょう。

でも、最初に美味しい条件(紙の本の出版)を打診されていると、そこで紙の本は無理だとしたら電子書籍はどうでしょうか?と来られると、それでもいいかな?と考えてしまうのです。

最初なら断る用件なのに、受け入れてもいいかな?に気持ちが変わるわけ

例えて言うと、最初に美味しい国産のステーキをご褒美として提示されていて、その気になったところで、「やっぱり国産のステーキは高いから外国産のステーキでもいいかな?」と言われると、その気になってしまった状態では「それでもいいかな」と妥協を受け入れてしまうって言うことです。

この人がそこまで考えて心理的な誘導を試みているとは思わないけれど、自然に心理が誘導されたのでした。

電子書籍から紙の本への流れは可能だろうか?

さらに、今回の場合は、電子書籍から紙の本という流れもできるかもしれないということです。これも悩みました。

絶対に無理だとは思いません。でも、いろいろ考えた上で、僕には無理だと判断したのです。

 それを実現するには電子書籍が人気になり、「これは紙の本にするべきだ」と出版社に思われなくてはいけません。

可能性はゼロと言うわけではないでしょう。それが出来る実力の持ち主はいるでしょう。でも、僕には無理です。

自分の実力はある程度分かっているのです。そんな力は僕にはありません。

電子書籍の方が出版のハードルが低いんだから、まずは低いハードルを越えて見たら?

僕が言いたいのは低いハードルを越えたら、高いハードルも越えやすくなるのか?って話。

跳び箱みたいに、どんどん飛べるようになるのか?

例えを出すと、テレビドラマに出る女優を夢見て上京してきた女の子。

事務所に所属して厳しいレッスンとアルバイトに明け暮れる日々。でも世の中はそんなに甘くない。

待てど暮らせどテレビ出演のチャンスはほとんどない。このままでは自分は終わってしまう。

そんな時、悪い大人から「まずはAVに出演してみませんか?AVで人気が出ればその流れでテレビに出演できるし、そういう女の子は他にもいるから大丈夫ですよ」と打診される。

上京した最初から「AVに出ないか?」と言われたら100%断る女の子がそこで葛藤する。そんな感じ。

テレビドラマの女優になるハードルとAV女優になるハードル。

AV女優のハードルの方が低いかもしれないが、そのハードルを越えたらテレビドラマの女優になるハードルは低くなるのか?という話。

それが出来る女の子は過去にもいたけれど、かなりの狭き門に思える。

低い壁を乗り越えた先に見える高い壁。

 目標に近づいたようで逆に目標が遠ざかる?

今回の話も同じ。

電子書籍から紙の本への流れ。

それが出来る強者はいるでしょう。

電子書籍だけではもったいない。紙の本にもするべきだ」と思わせる実力者。

熊さんは、そのような強者ではないのでした。