ありがとう熊さん

食品スーパーのおやじが、生き方について辛いことも楽しいことも含めて、心を込めて書かせてもらいました。

「どうして警察の人は敬語を使わずにタメ口なのか?」私の疑問に答えてくれた刑事さん

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どうして医者と警察官はタメ口の人が多いのだろう?

食品スーパーで勤めています。お客様あっての商売なだけにお客様にはタメ口をききません。いきなり当たり前なことを出だしで書きましたが・・・

その社会人として当たり前なことをしない人を特定の職業で多く見かけます。それは医者と警察官です。

先生と呼ばれる立場。国家権力を行使できる立場を上下関係と勘違いしているように感じます。そして、そのような敬語が使えない人に出会うと、とても失礼な行為だと感じます。

しかし今まで私は、タメ口を当然のように使ってくる彼らに、「まっいいか」というあきらめにも似た感情でスル―していました。

しかし、我慢出来ずに、「どうしてタメ口ですか?」と聞いたことがあります。

店に泥棒が入った時の出来事です。

高額な洋酒を中心にかなりの数の商品が盗まれました。警備の人が到着した時にはすでに犯人の姿はありませんでした。

被害額が大きいということで、かなりの数のパトカーと警察官が駆けつけてくれました。

現場の暗いシャッターの前に照明がたかれて、ビニールのようなものがかぶされました。

そして、なにやら白い粉のようなものが振りかけられて、どうやら、車のタイヤの跡だとか靴の跡なんかを取っているように見えました。

次の日の朝、「今から全員の靴底の型をとらせてもらっていいですか?」と言われ、私たちは、一人づつ、靴底の型をとられて、様々な質問に答えました。

この時に対応して頂いた警察の方はみんな礼儀正しく、丁寧に私たちに接してくれました。

きちんと敬語を使うという社会人として当然の対応なのですが、その後に経験したことがあまりにもひどかったから、この時の警察の方がとても丁寧な人達に見えたのです。

その酷い経験というのは数日後に、任意で事情聴取に行った時の事でした。私はこの事件の一番の参考人だったと思います。

なぜなら、その日に最後に店を出たのは私だったからです。

警察が、なぜ身内の犯行を疑っているのかと憤りを感じましたが、近所の会社で従業員の自作自演の強盗事件があったばかりで、さらに事情を知っている人間でないかぎりこんな大胆な犯行をすることは出来ないだろうと睨んだようです。

まあ、仕方がないことなので、事情聴取を受けましたが、これが想像以上に大変で、何度も何度も同じ質問をされました。「えっ?それさっきも説明したよね」というような聞かれ方でした。

恐らく何度も同じ質問をすることで、その都度言っていることに矛盾点はないかを探っていたのかもしれません。

さらにこんなことも聞かれました。

「前職は?」

「借金はあるのか?」

「ギャンブルはするのか?」

「1ヶ月にこづかいはいくらもらってる?」

「それで足りてるのか?」

「お金は主に何に使ってるのか?」

その質問がどう捜査に結びつくのか疑問に思いました。そういったことを、あまりにもしつこく同じように説明させられて、いい加減にしてほしくて私は言いました。

「ちょっと、そんなに何度も同じことばかり繰り返し聞くのに何の意味があるのですか?」すると刑事さんは・・・

「こっちは休み返上で犯人を捜しとるんじゃ」

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話を聞くと当日は署の警官全員出勤して夜をてっして捜査をしてそれから、休み返上で担当する刑事さんは頑張ってると言っていました。

彼も、相当ストレスを抱えているようなので、仕方ないとは思いつつも、やるせない気持ちになりました。 疑うのが仕事とはいっても、私は犯人じゃないし、そう思うと、無駄な質問に腹が立つのです。

もっと他にやることあるだろと思いました。さらに刑事さんは、「お前嘘ついてないだろうな?」と言ってきました。

嘘発見器にかけたらすぐにばれるぞ」

この言葉に私は飛びつきました。「ぜひかけて下さい。その方が分かってもらえると思いますから」すると刑事さんは「良し、まってろ」と言い、外に出て行きました。数分後、現れたのは、スーツ姿の検査技師の人でした。

人生初めての嘘発見器を見てちょっぴり興奮しました。

手と足の皮膚のところに金属性のようなものが取り付けられて、「リラックスして下さいね」と言われました。

質問には「ハイ」か「いいえ」のボタンを押すだけで、口で話さないでくださいと言われました。さらに検査技師の人は・・・・

いきなりの自慢話をしてきました。

「今まで、3000人を嘘発見器にかけてきましたから」と意味不明な自慢話をしてきました。そして質問が始まりました。

「あなたは店を出た後、もう一度店に戻ってきましたか?」  いいえ

「あなたは犯人を知っていますか?」 いいえ

「あなたは犯人の姿を見ましたか?」 いいえ

「犯人はあなたですか?」 いいえ

以下省略。

検査が終わった後、聞きました。「何か分かりました?」すると、「これは重要なデータとして保管させて頂きます」としか答えてくれませんでした。

そして、私はちょっと気になる質問をしました。

「これって犯人が嘘発見器にかけられる前に必死で自己暗示をかけて自分は無実だと言い聞かせたらどうなるのですか?それでも犯人の嘘はばれるのですか?」すると・・・

「確かにそれをされると難しいかもしれませんね」 えっ?あっさりそれ認めてもいいの?3000人も検査してきたって自慢してたのに・・・・。

検査が終わり、その後、刑事さんがまた部屋に入ってきました。「事件後のお前の通話履歴を調べさせてもらったんだけど、この○○ってやつは誰だ?」と一人一人説明させられました。

その中で私が事件後にメールと電話をした友達について、「こんな夜遅くに、なにを話してたんや?」と聞いてきたので、腹が立った私は・・・

私 「そんなことそっちで調べられるでしょ。疑うんなら調べてくださいよ」

刑事さん 「調べていいんやな?」

私 「だから調べてくださいって言ってるでしょ」

刑事さんは出て行き、5分ぐらいして戻ってきました。戻ってきた瞬間に私に言いました。「よし、今日は帰っていいぞ」と。

ちなみに、事件後に友達に連絡した内容は、「泥棒に入られたこと」でした。疑われる筋合いはありませんでした。

しかし、散々乱暴な口調で威圧的な取り調べをされた私は、一言言ってやろうと思い、刑事さんに言いました。

「こっちは被害者なのに口調が乱暴すぎないですか?」と。

「僕と刑事さんは知り合いでも、何でもない関係なんだから、そのような口調は失礼に当たると思いますよ」「気を付けた方がいいですよ」すると・・・・

「失礼な言い方をして悪かったな」

とりあえず、失礼なものの言い方であったことは認めてくれました。しかし・・・

「ここ(警察の取り調べ室)に来るのはろくでもない奴らばかりだから、俺もこうするしか仕方がないねん」と独自の理論を振りかざしました。

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「確かに、あなた方が対応する人の中にはろくでもない奴らも多いと思いますが、疑いをかけられている人間全てが、ろくでもない奴らではないはずです」

そう言いたかったのですが、「もういいや」と思って警察署を出ました。

一番の参考人である私は2時間ほど無駄な時間を過ごしたように感じました。しかし、後日、その当時の私の後輩社員も事情聴取を受けて、彼が言うには3時間ほど拘束されたそうです。

なぜ彼は3時間も事情聴取を受けたのか?

その後輩君は、若干の吃音症で、緊張すると言葉が「あああああ・・・」「その、その、あの」となるのです。上手く状況を説明するのも苦手な方だと思います。

かなり疑いの目を向けられた様な口調で威圧的に責められたようです。

しかも、私の時は最後は「失礼なことを言って悪かった」と言ってもらえたのですが、後輩社員にはその言葉はなかったそうです。

刑事さんの言葉にも一理はあるのか?

過去にも敬語の使えない警官の方にあったことはありますが、そんな時には「何も悪いことしてないのにどうして?」と思います。

しかし、刑事さんが言っていた「ろくでもない奴ばかりを相手にしているから」と言う気持ちも想像出来ます。

国民の安全を守る立場として刑事さんの、「俺もこうするしか仕方がない」と言う気持ちも想像できます。

そう簡単に罪を認めない犯人と向き合うのはとても大変な仕事でしょう。優しさと下手に出るだけでは解決できない問題もあるでしょう。威圧も時には必要かもしれません。

相手に舐められたら仕事にならない。

そう考えるとタメ口には腹は立つけれど彼らなりの苦労もあるのでしょう。

 

あやしい催眠商法 だましの全手口  身近な人を守るために知っておくべきこと

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「あやしい催眠商法だましの全手口身近な人を守るために知っておくべきこと」
単行本: 230ページ
出版社: 自由国民社 (2018/11/2) 
筆者 ロバート・熊
イラストレーター にゃんとまた旅/ねこまき
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