「勧めずにして売る」は悪徳商法の理想形である
古来から伝えられている戦いの極意の一つに
「戦わずして勝つ」というものがある。
この「戦わずして勝つ」は悪徳商法において
「勧めずにして売る」に置き換えられる。
戦うことで勝った時に得られるものよりも戦わずして得られるものの方が大きい。
それと同じく、勧めて売った時よりも、勧めずにして売った時の方が得るものが大きい。
戦うということは、相手を打ち負かすということであり、相手にダメージを与えるということだ。
それと同じく勧めるということは、客に売りつけるということで、そこには「買わされた」というダメージを与えてしまう。
すると、客に「次は売りつけられないようにきちんと断ろう」という気持ちが生まれ、次回のセールスがしにくくなる。
戦うということは、相手に自分の戦い方、攻撃のパターンを知らせることにつながる。
それと同じく勧めるということは、客に説得のパターンを知らせることにつながる。
すると、客に「今度は言いくるめられないようにしよう」とガードを固くされてしまう。
戦わずして勝つと、相手にダメージを負わせることなく相手に自らの意思で従わせることが出来る。
勧めずにして売ると、客に説得によるダメージを与えることなく、客に自らの意思で買ったと思わせられる。
つまり、勧めずにして売るということは悪徳商法の理想形なのである。
その理想形を体現したのが催眠商法であり、被害者は被害にあったこと思わずして、自らの意思で買ったと思い込む。
家族が被害に気付いた時、問いただしても「あの人たちはいい人だから」と販売員を擁護してしまうのはそのためだ。
このような悪徳商法はこの世からなくなるべきだろう。
あやしい催眠商法 だましの全手口 身近な人を守るために知っておくべきこと
- 作者: ロバート・熊,にゃんとまた旅/ねこまき
- 出版社/メーカー: 自由国民社
- 発売日: 2018/11/02
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る