ここにはお母さんがいっぱいいるからね!苦学生を応援する職場の話
親元を離れ、大学に通いながら一人暮らしをしているアルバイト君
42歳の誕生日を迎えたころの話だ。勤め先の食品スーパーには、若いのに、とてもしっかりしているとパートさん達から評価の高い大学生のアルバイト君がいてた。
彼は、親元を離れ、大学に通いながら一人暮らしをしていた。食事も自炊だった。
ある日の休憩時間、彼のことについて、パートさんと話をした。
仕送りがストップして、やりくりが大変
パートさんは彼のことをとても心配していた。何故なら、彼は最近、親からの仕送りがストップしたからだ。
一応、奨学金をもらっているようだが、学費、家賃、食費代といろいろお金がかかるようで、やりくりが大変らしい。
だから、ここ最近は肉を食べていないそうだ。肉が高くて手が出ないからだとパートさんは聞いたそうだ。
私は「そう言えば、この前、焼きそばの買い物をしに来た時も、肉は買い物カゴに入ってなかったな」と言った。
同じ年の自分の子供と比べるパートさん
そんな私の言葉を聞いてパートさんは「あーん、可哀想、肉ぐらい私が買ってあげるのに」と言った。
さらにパートさんは「うちの大学生の息子と同じ年なのに、彼は苦労してるね。それに比べて、うちの息子は、家に帰ったら風呂も食事も用意されていて、もっと私に感謝してくれたらいいのに」と言った。
だから私は「まあまあ、その分、息子さんには、勉強を頑張ってくれたらいいんじゃないですか?」と言った。
パートさんは「違うのよ。環境が良過ぎてうちの子は逆に頑張らなくなっているのよ」この言葉に私は、確かにそういうものだなと思った。
自分の若いころのお金がなくて腹を空かせていたころを思い出す
その数日後、また彼が買い物に来た時、私は彼の買い物カゴの中を見た。するとカレーのルーとジャガイモが入っていた。肉は入ってなかった。カレーのルーとジャガイモだけなら、食費を安く抑えられそうだ。
これを見て私は自分の過去のことを思い出した。学生時代は新聞奨学生として新聞の配達所に住み込みで働いていた。
若くて食べ盛りの私は、食べても食べてもお腹が空くぐらい良く食べていた。
しかし親元を離れた学生の身で贅沢は出来なかったので、おかずよりも、とにかくご飯を食べていた。おかずにお金をかけられない分、腹もちのいいご飯だけはいっぱい食べていた。
あの頃の私は、とにかくおかずはなんでも良かった。ご飯が食べられたら良かった。
そんな過去の自分を思い出しながら、店頭で仕事をしていると、買い物が終わった彼が店から出てきた。
カレーには肉を入れなさい
「お疲れ様です」と彼が言って帰りかけた時。仕事が終わって、買い物をすませたばかりのパートさんが彼に近づいてきた。
そして、彼の買い物袋の中に買ったばかりの肉を入れてきた。そして「カレーには肉を入れなさい」と言った。
彼は戸惑いながら「えっ?でもお金が・・・」それに対してパートさんは「黙って持って帰りなさい」と言った。
さらに、ちょうど前半のパートさんが3人入れ替わる時間だったため他の仕事が終わったパートさんもそばにやってきた。
ここにはお母さんがいっぱいいるからね
パートさん達は「肉をプレゼントされた彼を見て「ここにはお母さんがいっぱいいるからね」と笑いながら言った。
私は「でもちょっぴり口はうるさいお母さんだけどね」と冗談を言った。
パートさんは「言ったな、このやろー」と私の手を上に持ち上げ「ここにはお父さんもいまーす」と言った。
私はさらに「ははは、お父さんじゃなくお兄さんですけどね」と冗談を言った。
血は繋がってなくても家族の愛を感じられる職場は素適だと思った。
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単行本: 230ページ
出版社: 自由国民社 (2018/11/2)
筆者 ロバート・熊
イラストレーター にゃんとまた旅/ねこまき
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