どうして宇宙の法則を学びたがる主婦が多いのか?
今、ぼくはある資格の勉強をしている。こんなことを覚えて何の役に立つのだろうかと一種の苦行のように感じている。
しかしこの苦行を乗り越えると毎月資格手当てという名の不労所得ぽいものが入って来るのだ。
もちろん会社としては業務に役立ててもらいたいという考えで毎月4000円を支給してくれているのだが、実際は役立てていない。なので僕の中では不労所得に近い。
それにしても、仕事に直結する専門知識を身に付けるには辛い勉強が必要だ。
だからといって「豊かさの波に乗ろう」「お金を愛して愛されよう」という先生から学ぼうとする人がいる。
専門知識と違い暗記力は要らないが、それは学びではなく綺麗て前向きな言葉に酔わされているだけだ。
宇宙とつながり豊かさの波に乗るための方法論を販売している先生がいる。
供給過剰ともいえる「成功論」の世界で先生は生き残るため、「常識を覆す」といったいかにも凄そうな大義名分で信者をかき集めている。
奇をてらった商売だ。
「得をしようとすると損をする」「幸せを追いかけると不幸に追いかけられる」「短所をなくそうとすると長所もなくなる」など先生は言葉遊びが好きだ。
これは「何かしらの人生の真理を語っているのだ」とこちらから歩み寄らなければ理解不能で不安になるという心理を利用した信者集めにすぎない。
「『あの人に無視されている気がする』『あの人に馬鹿にされている気がする』は普段からあなたが自分に言い聞かせているところから来ます」と、どや顔する先生がいる。
それは、「さもあなたが気付かない悩みの原因を私は知っているんだよ」と、カモにアピールしているのだ。
「結婚相手に遠慮してやりたいことをあきらめる。快楽に溺れてはいけないという道徳観という固定観念で自分を押し殺す。我慢はマイルドな自殺です。なのでもっとやりたいことを追求しよう」と言う先生がいる。
先生はそうしてカモの気持ちを高揚させて手のひらの上で踊らせたいのだ。
ちなみに「うまくいく方法論」の先生に傾倒しがちな人に家庭の主婦が多い。
家事や子育てなどの家のこと以外に何かをしたいと思うのだが何をしたらいいのか分からない人ほど具体性のない心構えしか話せない先生に傾倒しがちだ。
うまく行く方法を伝える仕事をしている先生の理論は心構えだ、それを自分にいくら仕入れても心構えで終わってしまう。
なのに、そんな先生の話を聞きたがる人がいるのか?それは、やりたいことが何もなく、何でうまくいきたいのか分かっていないからだ。
なので、うまくいく難民としてカモられるのだ。
「お金を稼ぐには金運をあげる努力をしたほうがいい」という先生がいう金運をあげる努力はお金に「ありがとう」を言い、おまじない程度のことを行うものだ。
自分の能力をあげることはない。運は必要だがテレビで見かけるうまくいっている人が本当に運だけの人なのか?観察すれば答えは見つかるはずだ。
仕事に直結する勉強は、専門知識などを暗記するという辛さがある。
しかし、宇宙の法則は暗記がいらない。奇麗で、前向きな言葉をいくつも重ね合わせたものだが、その言葉はずっと前から知っていた言葉だからだ。
言葉の再確認。なるほど、そういう考えもあったのだと言葉に酔っているだけで、それが「収入に直結する」とは思えない。
言葉による気持ちの良い酔いが冷めれば、また先生に会いにいきたくなる。
そういった学びの場の集合写真に写っているのは、90%以上が中高年の女性であることが多い。
僕みたいなおっさんは入りずらい。
どうして宇宙の法則を学びたがる主婦が多いのか?僕の独り言でした(笑)。