宇宙が指し示す新しい扉の向こう側は先生への盲信です。
宇宙セミナーの先生によると、8月は強い個性を放つ天王星のエネルギーが最も強まるライオンゲートの開く月だそうだ。
先生は、「宇宙はあなたの勇気と覚悟を試しています。新しい扉は目の前です。私たちの魂のグループとともに新しい扉を開きに行きましょう」と奇麗で前向きな発信をしている。
ちなみにこれは、「ライオンゲートを開く会は残席1名です」と言って宇宙セミナーに誘導する手口にすぎない。
また、先生の主なターゲットは主婦だ。
子育てに悩む主婦に「すべてを許す子育て」を提唱している。
許すということはその子の将来のことを邪魔しないということらしい。
いつもお菓子ばかり食べている。
いつもゲームばかりしている。
いつもテレビばかり見ている。
「いい加減にしなさい」と注意したくなるところだが、先生に言わせるとそれは子供の未来の邪魔をしていることにつながるようだ。
そこで、「ギターばかりやっている子が世界的なギターリストになった例」を引き合いにだす先生。
「子供のころからギターばかりしていてギターリストで成功したように、そればかりやっている子はそれをするために生まれてきた子だ」
「普通のことをするために生まれてきたわけではないから邪魔しないでね」と言う先生。
しかし、将来の成功につながることと、まったくつながらないことがあることを先生は無視している。
先生が発信しているのは幸せになれるための方法論であるが、そういったものは供給過剰だ。
普通に発信していると、「また似たようなものが出てきた」と思われる。そこで奇をてらった発信をする先生。
人の気持ちを考えないほうがうまくいくと言う先生。
そこで、批判してくる心ある人に「自分が他人の気持ちを考えているからと言って他人にもそれを求めている時点で批判してくる人も自分のことばかり考えています」と反論する。
しかし、言葉巧みに無理やりあなたも同じだと決めつけれいる固定観念にとらわれた反論だ。
悪魔「あんなことやこんなことしたいな」
天使「ダメだよ。誰かが嫌な思いをするよ」
の会話は天使と悪魔が逆になっています。あなたの好奇心にブレーキをかけて自分らしさをなくそうとするほうが悪魔ですと言う先生。
問題は天使が何に反対していたのかにもよるのに具体例をあげないズルさがある。
人に迷惑をかけた方がうまくいくなど読み手に不快感を与えがちな先生が最も喜んで紹介する読者からのコメントがある、
それは「あたしも最初は先生の言うことが半分も理解出来なかった。でも理解出来るようになったとき、バッカーンと運が開けました」だ。
まともな人には理解されにくいから、理解したら救われると言いたいのだろう。
しかし、先生の奇をてらった発信も陳腐化していっている。
他力本願、自分を大切にする。昨今流行りの教えは似たり寄ったりで供給過剰になり売れなくなっている。
なので簡単な教えを複雑な表現に変えて混乱させて、あたかも新鮮な教えに思わせる痛々しい発信が増えてきている。
なんでもなんでも宇宙からのメッセージだと言えば許されるとでも思っているのだろうか?
「今、宇宙はめまぐるしく動いています。もの凄いスピードでね。そこであなたに思わぬトラブルが起きるかもしれませんが、それは新しいステージにいくための宇宙の荒療治です」と言っている先生が指し示す新しいステージは宇宙セミナーに参加することだ。
「宇宙はカリスマ脚本家なので最高級のドラマをあなたに下ろしてきます。私には八月下旬からあなたに素敵なドラマが始まるように感じています」と言う先生。
こういった素敵なドラマが見たいとカモに思わせ、集客する手口にご注意下さい。