そんなに急いでも動ける範囲は決まっていると悟れば自分を落ち着かせられる
とてもとても忙しく、イライラが止まらなかった。「もっと速く、もっと速く」と自分に言い聞かせ頑張ってきた。
それとは別にマイペースな同僚の男がいてた。頑張れば頑張るほど、マイペースな彼のことが気になった。どうして急がないんだろうと思うとどんどん腹が立ちストレスがたまっていった。彼はこの忙しさを理解していないのだろうか?そう思い同僚のそばで忙しさをアピールするようになった。
「あ~忙しい。忙しい。まだ終わらない」「いつになったら終わるんだろう?」「なんでこんなにやることが多いんだろう?」
このような言葉をわざと聞こえるように言った。イライラを人にぶつけるのは良くないのは分かっていた。しかし、我慢出来なかったのだ。マイペースな彼に「のんびりしている場合じゃないよ」というアピールをしているつもりだった。のんびり動く彼のそばをバタバタと急ぎ足で通ったりもした。
それでも彼は急いでくれなかった。心の中で思った。「俺はこんなに急いでいるんだ。分かってくれ。急がないと日が暮れるんじゃないか?」そんな彼が私に言った。「もっと落ち着いたら?そんなに急いでも人間の動ける範囲は決まっているよ」この言葉に腹が立ち「やることいっぱいあるから仕方がないでしょ」と返した。
しかし、腹が立ちながらも心のどこかでマイペースな彼が羨ましいと思っていた。私がこんなに忙しくて、汗と心の涙を流しながら頑張っているのに、どうして彼は余裕の涼しい表情で仕事が出来るのだろう?これは理不尽なことではないかと思った。同じ給料をもらっているのだ。忙しい方に多くの給料が与えられるのならば納得出来る。しかしそうでないのはおかしいことだと思った。
そのうち馬鹿馬鹿しい気分にもなった。その気分が自分を冷静に見つめるきっかけになった。今の自分の状況は忙しさが忙しさを呼んでいる。頑張ろうとする気持ちが自分を追い込んでいる。このイライラしている状況から抜け出したいと思った。
しかし与えられた仕事が山ほどあった。だから急ぐのは当たり前だという気持ちを替えるのは難しい。しかし気持ちを変えないと体が持たないと思った。そんな時にもう一度彼の言葉を思い出した。
「そんなに急いでも動ける範囲は決まっているよ」
何でこんなことを言ったのだろうと想像した。恐らく私が、「忙しい忙しい」と自分を追い込んでいるのを見るに見かねて言ってくれたのだろう。急がない彼の気持ちは好きになれない。しかし、過度に急ぎ過ぎてイライラしている自分はもっと好きになれないと思った。急ぐ気持ちが自分を苦しめている時は、落ち着かせることも大切だと思った。良く考えてみると彼が言った「そんなに急いでも動ける範囲は決まっている」と言う言葉は
自分を落ち着かせるのにいい言葉だと感じた。
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