「自分にはこれしかない」の落とし穴
自分にはこれしかない。
人生をかけた戦い。
そんな気持ちで物事に取り組んだことはありますでしょうか?
僕にはしょっちゅうあります。
崖っぷちの戦い。
背水の陣。
そう思うことで、自分を追い込むことで
物事は上手く行く気がする。
とくに大きなことを成し遂げるためには
それなりの覚悟がいると思う。
自分を追い込む。
追い込むことで実力以上の力が引き出され
成功に導けるような気がしてなりません。
でも、こんなニュースが目に入ってきました。
東京大学の入試を受けに来た若者3人が
刺されたと。
犯人は高校生。
東京大学への入学を目指していたのが原因だと。
なんのこっちゃ?と思い
ニュースを見ると
来年、東京大学を受験するため勉強していたが
成績が振るわなく自信をなくしたと。
40代後半のおっさんとして見ると
「おいおい、そんなしょうもない理由で?」となるのですが
もしも彼の立場だったら?
自分の人生は東大に入ることと思っていたなら、それに対する挫折というものは計り知れないかもしれない。
僕は県内でも1位2位をあらそうほど偏差値の低い高校をでたので
東大なんて夢のまた夢。
「ハイ」と返事できれば、足し算が出来れば入学できたような高校を出たので、偏差値の高い学校に通える実力があるだけでも羨ましい。
東大に行けなくても、東大を狙う実力があるならば
いくらでも入れる大学があると思うし、人生はバラ色。
羨ましい。でも本人はそうは思わなかったんでしょうね。
実力があっても自分の実力に絶望し
自分のことを「落ちこぼれ」だと思い
反抗に及んでしまう。
僕から見れば優等生。でも優等生の中にいると心が限界になる子供もでてくる。
「自分にはこれしかない」と思うことで力を発揮できることもあるけれど
どこかで「これがダメでも、いくらでも道がある」と逃げ道がなければ
よからむ方向に舵をきってしまうのでしょうか。
なにがあっても
めげない
くじけない
前を向く。
人生には失敗や挫折なんて山ほどある。
大人なら誰もが経験として身につけていることでも
経験の浅い子供には挫折にたいする免疫がないわけで
少しつまずいただけで精神に不調をきたすこともあるのでしょう。
そんな時に手を差し伸べられる大人でいたい。
「人生にはいろんな選択肢がある」
と教えてくれる大人がいることで救われる命もある。
子供が知っている以上にはるかに多く人生には選択肢があると大人は知っている。
でも子供たちにはまだそれだけの視野の広がりがない。
そこをどうやって救うのか?
年頃の子供を持つ親として、もしも自分の子供が挫折をしたとき
どんな言葉をかけたらいいのか?
そんなことを考えさせられるニュースだと思った。