自分がすべきトラブル対応に部下が入ってくるのは自分が前に出ないからである
お客さんからの言いがかり
食品スーパーの社員として働きだして間もない頃、レジの仕事をしている時に、年の頃50代と思われる女性のお客様が近づいてきて、「さっきから何で私の顔をじろじろ見てくるの?」と言ってきた。
いきなりのことで「え?」と驚いた。じろじろと見た覚えはまったくなかった。しかしお客様はそう思いこんでいるようだった。
もしかしたら、たまたま私の視線の先にお客様の顔があったのかもしれない。しかし、それはたまたまだ。じろじろと見た覚えはない。完全な言いがかりだろう。
だから「見てません」と答えるしかなかった。それに目の前のレジを止める訳にもいかなかった。だからレジをしながら答えた。しかしお客様はしつこく「見たでしょ」と言ってきた。
アルバイトの口調に怒るお客さん
その様子を見ていたもう一人のアルバイトがこっちに来た。そしてお客様に向かって「何の事ですか?」と言った。恐らく私がお客様に言いがかりをつけられてた状態を放っておけなかったようだ。
しかしアルバイトの声の調子が、かなり怒っているように聞こえた。
そのため「何なのその口調は?」とお客様は怒った。この時にやっとレジを止めることが出来て、私が対応する事ができた。
「この落とし前はきっちりつけてもらうからね」
「すみませんけど見てないとしか答えられません」と言うと「そんな問題じゃないのよ。何がですかってそんな怖い口調で言ってくるなんて、何を考えてるの?それがお客さんに対する口のきき方なの?あなた店長さん?」
私は「いいえ、店長は本日お休みをいただいております」
すると「じゃあ店長さんのお名前は?」私は店長の名前をお客様に教えた。
そして私の名前とアルバイトの名前を聞かれたので教えると「この落とし前はちゃんとつけてもらうからね」と言いお客様は帰って行った。
そばで見ていた他のお客様が「何あの人、変ね」と言った。
店長に報告すると
この事は店長にすぐに報告した。店長は私の話を最後まで聞いた後で「アルバイトが出てきたことは余計なことだな」と言った。
そして次の日、店長はアルバイトに話をした。「アルバイトが出てくる問題ではない。見ていないことを『見られた』と言われても『見てません』としか答えられない。見たという事実がないかぎり言いがかりになる。
しかし、それに反応して『何の事ですか?』と食ってかかるのは良くないことだ。その言葉にアルバイトが責任を取れるのか?取れないだろ?クレームが大きくなる原因の一つに従業員の態度がある。
そうしてこじれたクレームは厄介なものになることがある」店長の話に私も同感だと思った。
アルバイトが出てくる問題ではない。私があのまま「見てません」と言い続けたらすんだ問題だと思った。今回は余計なことをしたアルバイトが悪いと思った。
社員が対応すべき問題だ
しかし、店長は私にも怒ってきた。「何でレジを他のアルバイトに交代してそのお客さんに対応しなかったんだ?アルバイトに対応させる問題じゃないだろ?
社員が対応する問題だろ?この言葉にはっと気付かされた。その時はそこまで気が回らなかった。だから店長の言葉にはただ謝るしかなかった。
あの時、他のアルバイトにレジを代わってもらい社員である私が対応する問題だった。
場所をかえてお話を聞くこともできただろう。アルバイトが前に出て対応したのは私が前に出なかったのが原因だった。
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