「悪徳商法にご注意」上手い業者ほど勧めずにして販売します。
こんにちは、熊さんです。
僕は6年間、催眠商法の現場にいました。
現在は催眠商法の危険性を訴える活動をしています。
今回は、どうして被害を訴える人が少ないのか?についてお話しします。
悪徳商法として有名な催眠商法。
強引な営業をしていると思われがちですが、そうでもありません。
業者にとって、理想の売り方は「お客さんが商品の良さを感じ、納得をして、自らの判断で購入に至ることです。
そうすることで、「あの時、思わず高いものを買ってしまったけれど、どうしよう?」と後悔しても、
「自分の判断で買ったから仕方ないわね」と泣き寝入りするのです。
また、家族が被害に気付いても「無理やり買わされたものではない」「自分の意思で買ったのよ」
と被害を認めません。
もし、これが、強引な勧め方で、無理やり買わせたものであったなら、どうでしょう?
多くの人が被害を訴えるのではないでしょうか?
そういうことを販売員は長年の経験でよく分かっています。
例えば、こんなことがありました。
あるおばあちゃんが、講演後に私に近づいてきました。
そして、「私、買います」と言ってきました。
それまで、ノーマークだった人です。
話を聞くと、買う気でいたけれど、同僚がしつこく勧めてくるようで、それが嫌になって注文をしなかったそうです。
つまり、お客さんは勧められて買うよりも自分で決めて買いたいのです。
また、勧めて買わせると、後が続きません。
「次は勧められても買わないわよ」とガードが固くなるのです。
上手い販売員ほど、お客さんに「勧められた感じ」を与えずに自然な流れで買わせるのです。
客との距離がある時は「買ってください」という言葉をかけません。
「買ってください」はストレートな表現で効果的と思われがちですが、
そこで断られると、お客さんは「しっかりと断ったわ」と思ってしまい、そこから買う気を引き出すのが困難になります。
なので、はっきりと、断らせないような微妙な声かけで、セールスを展開していくのです。
例えば。
「すごい人気ですね」
「またまた注文が入ったよ」
とか言うものです。
相手がその気になるまでは、探り探りで、様子をうかがうのです。
これは恋愛に似てますね。
しっかりと距離をつめて、断られない段階で一気に勝負をかける感じです。
上手い業者ほど「勧めずにして売る」を実践しています。
お年寄りは自分の判断で購入したと思い込んでいるため被害を訴えません。
催眠商法は社会問題です。
どうかこの危険な悪徳商法の実態を知っていただき、被害にあう方が、少なくなるように願っています。
ありがとうございました。